バックハウスを聴く
バックハウスのベートーヴェン・・・といえば「レコード芸術」などで有名な音楽評論家・宇野功芳をしてこういわせた--
「(バックハウスのベートーヴェンピアノソナタ全集は)クラシック音楽の愛好家にとっても、また専門のピアニストにとっても聖典といえるもので、男性的な雄々しさ、スケールの大きさ、内容の深さにおいてほかのピアニストの遠く及ぶところではない。」(学研「クラシックCDエッセンシャルガイド100 ピアニスト編」から「ヴィルヘルム・バックハウス」の項所収)
私はまだ、彼の全集を聴いていない。私が聴いたのは「ベートーヴェン四大ピアノソナタ集」(Decca UCCD-7002、「悲愴」「月光」「ワルトシュタイン」「熱情」)である。これはいずれも全集からセレクトされたものである。そしてこれは私が初めて買ったベートーヴェンのピアノソナタの CD でもあった。最近の音楽家は確かにミスタッチもなく正確に弾いてくれるのだが、その演奏に作曲家がいない。だが、バックハウスの音楽はまるでベートーヴェンが降臨したかのようである。彼の(一般的な意味での)技術力はどちらかと言えば現代ピアニストに比べ劣っている。だが、記者に「暇なときは何をしていますか?」という問に「・・・ピアノを弾いています」と答えたこのピアニストは技術を超えたものを我々に感じさせる。フルトヴェングラーもそうだったが、何と凄いだろう。彼の音楽は常にピアノをチェロのような音色で弾く印象がある。彼はピアノで遊ばない。どんなに軽い旋律も彼はじっくりと味わうように奏でる。彼はベートーヴェンの心を最もよく理解しているのではないだろうか。ベートーヴェンに春が訪れたのは交響曲4番を書いていたほんの数ヶ月だけだった。ベートーヴェンは少年時代、そして青年時代、そして大作曲家時代、晩年を通して常に冬であった。このことをバックハウスはよく理解している。ベートーヴェンの音楽はそれをよく精神的に研究した人や同じぐらいの苦悩を味わった人にのみ理解されるものである!
「(バックハウスのベートーヴェンピアノソナタ全集は)クラシック音楽の愛好家にとっても、また専門のピアニストにとっても聖典といえるもので、男性的な雄々しさ、スケールの大きさ、内容の深さにおいてほかのピアニストの遠く及ぶところではない。」(学研「クラシックCDエッセンシャルガイド100 ピアニスト編」から「ヴィルヘルム・バックハウス」の項所収)
私はまだ、彼の全集を聴いていない。私が聴いたのは「ベートーヴェン四大ピアノソナタ集」(Decca UCCD-7002、「悲愴」「月光」「ワルトシュタイン」「熱情」)である。これはいずれも全集からセレクトされたものである。そしてこれは私が初めて買ったベートーヴェンのピアノソナタの CD でもあった。最近の音楽家は確かにミスタッチもなく正確に弾いてくれるのだが、その演奏に作曲家がいない。だが、バックハウスの音楽はまるでベートーヴェンが降臨したかのようである。彼の(一般的な意味での)技術力はどちらかと言えば現代ピアニストに比べ劣っている。だが、記者に「暇なときは何をしていますか?」という問に「・・・ピアノを弾いています」と答えたこのピアニストは技術を超えたものを我々に感じさせる。フルトヴェングラーもそうだったが、何と凄いだろう。彼の音楽は常にピアノをチェロのような音色で弾く印象がある。彼はピアノで遊ばない。どんなに軽い旋律も彼はじっくりと味わうように奏でる。彼はベートーヴェンの心を最もよく理解しているのではないだろうか。ベートーヴェンに春が訪れたのは交響曲4番を書いていたほんの数ヶ月だけだった。ベートーヴェンは少年時代、そして青年時代、そして大作曲家時代、晩年を通して常に冬であった。このことをバックハウスはよく理解している。ベートーヴェンの音楽はそれをよく精神的に研究した人や同じぐらいの苦悩を味わった人にのみ理解されるものである!

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