吉田秀和 考
今日は珍しく評論家を評論します(?)。対象は日本を代表する音楽評論家・吉田秀和氏(1913 ~)です。氏は先日、文化勲章を受章されたのでご存知の方も多いと思いますが、クラシック音楽の世界では超有名人です。御年93 歳。
受賞理由が「美しい文章」というのももっともなこと。それぐらい文章表現(というより観察)に長けている人です。ホロヴィッツを「ひび割れた骨董品」と評したことやムラヴィンスキー来日公演を聴いたときのムラヴィンスキーに対する表現法は今でも広く知られています。またグレン・グールドを逸早く紹介したのも氏です。
ただ文章表現には優れていますが、結構、一般的な考えからはずれている所があります。氏は革新的なものを賛美し、また録音の優れたものを賛美します(特に古典音楽では顕著)。一方で20世紀音楽に対して深い造詣がありその道では優れた成果を挙げています。
この日本クラシック音楽評論の大家は実は最近、奥さんの死去によって深く傷つきずっと文章を書いてきませんでした。「レコード芸術」(日本におけるクラシック雑誌の代表的存在)では長く「お休み」状態になっていましたが、実際は「絶筆」と思われていました。それが最近、氏の復帰が実現したことであの美しい文章が再び読めるようになりました。
御年93歳。中原中也や小林秀雄、斉藤秀雄といった故人と親しかったこの人は未だに健在です。
受賞理由が「美しい文章」というのももっともなこと。それぐらい文章表現(というより観察)に長けている人です。ホロヴィッツを「ひび割れた骨董品」と評したことやムラヴィンスキー来日公演を聴いたときのムラヴィンスキーに対する表現法は今でも広く知られています。またグレン・グールドを逸早く紹介したのも氏です。
ただ文章表現には優れていますが、結構、一般的な考えからはずれている所があります。氏は革新的なものを賛美し、また録音の優れたものを賛美します(特に古典音楽では顕著)。一方で20世紀音楽に対して深い造詣がありその道では優れた成果を挙げています。
この日本クラシック音楽評論の大家は実は最近、奥さんの死去によって深く傷つきずっと文章を書いてきませんでした。「レコード芸術」(日本におけるクラシック雑誌の代表的存在)では長く「お休み」状態になっていましたが、実際は「絶筆」と思われていました。それが最近、氏の復帰が実現したことであの美しい文章が再び読めるようになりました。
御年93歳。中原中也や小林秀雄、斉藤秀雄といった故人と親しかったこの人は未だに健在です。